「うーん、私って誰かにとって大切なのかなぁ…」(30歳/男性)
そんな気持ちから、本に慰めてもらいたくて手に取りました。
明るすぎない世界観が好きでした。
「私のことを大切って思ってくれる人は誰だろう?」 (35歳/女性)
そもそも大切だと思ってくれている人がいるのか、と考えるRYOと、いるだろうという前提で誰だと思うNODOKA。
そんな私たちの読書メモです。
最後の伝言 Save the last dance for me
【あらすじ】
見る人全員が惚れるほどのイケメンで女遊びが激しく放浪癖がある父は、母の葬儀の日になっても姿を現さなかった。そんな父に娘たちはブチギレていたが、葬儀の最後に突然父が現れ、ある曲が流れ始めた。それは母から父への最後の伝言で、2人には特有の愛の形があった…みたいな話。
【RYOのメモ】
自分の今の経済状態では親の葬儀の費用が全然払えない、、という悲しさと不安が芽生えた。頑張ろう。頑張ります。
もしこの父がイケメンじゃなかったら女遊びはできないから、成り立たない。イケメンに限る話だ。
コーちゃんの歌はラストダンスはとっといて。恋をしてる時って、ウキウキ。母はずっと恋をし続けてられたのか。それで頑張れたのかもね。
んー、でも刃物女が乗り込んで来たり、おまんまは誰が食わしてくれるの?とか、結構波乱だったみたいだけど、良かったのかね。「恋は盲目」とも読める。善い話なのだろうか。
【NODOKAのメモ】
元色男のろくでなしの話。
“髪結の亭主”。はじめて聞いた言葉やったけど、ことわざなのね。これは今でいう”ヒモ”みたいなことで、女の人(妻)の収入で養われてる夫って意味らしい。
でも実際ほんとに”髪結の亭主”で”髪結の亭主”やった訳か。
妻のお葬式にも顔を出さない生粋のフーテン。
でもお葬式の最後にやってきた。なんだか結婚式のちょっと待った!みたいな感じやな。あの映画、「卒業」やっけか。
私もお葬式には何か曲をリクエストしておこう。
今はガガガSPの「日暮らし」。みんな覚えといて。
はてさて自分のお葬式に誰が来るのか。1番人柄がわかるとき。でもそれを自分で見れないって切ないなー
でもその方がいいのかもしれん。
月夜のアボカド A gift from Ester’s kitchen
【あらすじ】
フリーのアートコーディネーターとして働く私が、仕事で出会った友人アマンダとその友人として出会ったエスターとの交流を通して、少し幸せに近づく話。メキシコ料理から広がった、彼の仕事やら、エスターの過去やらが、人生ってお金や仕事も大事だけど、好きな人といるのも同等に幸せだよねー。となる。別れた方が、から、離れず、への、シフト。
【RYOのメモ】
エスターの話は今の日本の価値観からすると極端に感じるけど、カトリックの教えや、ユダヤ人の受けた迫害というのは事実であり、考えさせられる。
幸福はちゃんと割り当てられている、自分にとっては、何が幸福なのだろうか。まだ掴み切れてない30歳です。
【NODOKAのメモ】
「エスターが、出合い頭に、ぽん、と投げてきたボール。それに合わせて、私の心も、ぽん、と弾けたようだった。」
これいいなぁ。わたしもこんな、ぽん、と投げられる人になりたい。し、それを感じられる人になりたい。
にしてもエスターキッチン、素敵!そしてエスターがとっても魅力的。
年の離れたお友達ってのもいいなぁ。
エスターからマナミへの言葉。「いちばんの幸福は、家族でも、恋人でも、友だちでも、自分が好きな人と一緒に過ごす、ってことじゃないかしら。」確かに。誰といる時が幸せかって大事。
つかず離れず。けれど、離れず、に軸足を置きたい。
これは、この本に収録されている2話だけど、他にもいろんな短編が載っているのでぜひ。
自分が、”誰か”を大切にしたいと思える作品。
コメント