1979年のイラン革命以降、イランとイスラエル・アメリカがどのような対立をしてきたのかを
著者のロネン・バーグマンが、10年に及ぶデータ収集と300人以上の関係者へのインタビューから
まとめあげた本書。
この本の感想は一言で言うと「映画のよう」ですかね。
本の中で行われる諜報活動や誘拐やテロなど、自分の生活とは質が違いすぎて、読んでいると「あれ、これ現実?ほんと?」となる。
映画で見たような暗殺とか取引とか、あれって現実でも起きているのか、、と驚くことばかり。
毒で暗殺するのに、暗殺対象者の後ろから毒を吹きかけて、同時によく振ったコーラ缶を吹き出させて、暗殺対象者が振り返っても「ごめんなさい、コーラが吹き出しちゃって。」ってことでバレないようにしよう!、みたいな作戦が現実に起きているとは、、、
意外と原始的なのね。
この本を読んでると
いろんな組織が出てきて武器の取引の話もよく出てくるけど、こういうのはどういう繋がり経由で
どんな風に行われているんだろう?そんなにダミー会社?みたいなものがあるのだろうか。
日本にもどこかに他国の諜報機関のエージェントが今もいて、何か諜報活動をしているのか?
今この時も誰かが暗殺対象になっていて、知らずに消されていっている人がいるのか?
など、色々と妄想が膨らみます。
普段ニュースで見ている中東のニュースの裏ではこんな事が巻き起こっているのか!?と、国際情勢に疎かった私は、この本の後しばらく中東関係の本を手に取る事が増えました。
読んでいたときは中東の情勢を全くと言っていいほど知らない時(今も詳しくは理解できてませんが)だったので、出てくる組織や人の名前を覚えるのに苦労しましたが、とにかく文章が面白いので最後まで興味深く読み続けることができます。(巻き起こる事は結構怖いですけど。。。)
教科書や国際情勢のおカタイ本のように情報がメインの文章ではなく、イランとイスラエル・アメリカのゴタゴタを流れが分かるようにストーリーで書いてくれてます。
まぁ楽しかったんですけど、複雑な情勢を理解できたかと言われると、全然頭に入ってないです笑
理解力を誰かください。
この著者の情報を繋げる力って本当すごいなぁと脱帽です。
とにかく
・イランはシーア派ベルト(レバノン、シリア、イラク、イラン)に影響力を持ちたい
・レバノンのヒズボラとイランはズボズボの関係、パレスチナのハマスとイランも関係がある
・イスラエルとアメリカは諜報活動でちょいちょい失敗してきたが、徐々に良くなってきた
今思い出せるのはこんなふわっとしたことのみ泣
スパイ映画とか諜報活動物とかが好きな人におすすめ。
著者ロネン・バーグマンのイスラエル諜報機関暗殺作戦全史(上・下)もいつか読みたい。
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